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「日本の製造業は衰退」説。果たして真実か?

「日本の製造業は衰退している」…昨今良く聞かれる評価だが、果たしてこれは真実なのだろうか?かつて「世界第二位の経済大国」とまで言われていたことがまるで夢だったかのように、バブルの崩壊以後、日本経済復調の見通しは立っていない。しかし、2001年の統計を見ると、製造業が創出する付加価値額はGDPの約2割を占めている。さらに、2002年の調べによれば、製造業を生業とする人は全就業者数のおよそ2割を占めている。いずれも、ドイツに次ぐ世界第2位の規模だ。これにプラスして、日本の得意分野である“ある産業”においては、未だ世界トップの座を明け渡していない。

世界に名だたる「日本車」

日本の得意分野と言えば、やはり自動車産業だ。生産台数は年間1,000万台で世界トップ、さらに、燃費が良く故障も少ない小型車や、SUV・ミニバンなどの人気も高く、世界市場で高い評価を受けている。また最近では、“環境に優しい車”の開発においても、日本の自動車会社が世界をリードしている。