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超高精度の金型で勝負する「キメラ」

「世界最大の金型生産国」と称される日本には、およそ1万2000の金型企業がある。精密機械部品の金型メーカーであるキメラは、ミクロン単位というきわめて高精度な金型を手掛けている。日本の得意分野である金型産業だが、近年はアジア各国の激しい追い上げに苦しんでいる。同レベルの製品ではやがて追い抜かされるだろう。しかし、ミクロン単位の精度ならどうか?精度とコストを追求した結果、キメラは製造工程のIT化を行った。これにより、熟練工以上の製品を作ることに成功したのである。

下請けから横請けへ

創業当初、キメラは従業員わずか5人の零細企業であったが、現在、従業員数100人、売上高10億円の規模まで成長を遂げた。その秘訣は何か?熟練工の職人芸とも言える金型産業は、注文が来るのを座して待つのが一般的だった。しかしキメラの場合、社長自らが積極的に営業へ出向くのだ。従来の下請けから脱し、横請けへと体質を改善したのである。