「技術面でのトップ企業」は4つに大別される
シェア面では世界トップに及ばずとも、技術面においては世界トップと称される中小企業がある。これら、きわめて高い技術を持つ企業を、日本政策投資銀行は次の4つに分類している。1つ目は、ナノテクレベルの超先端技術に秀でた「イノベーション型研究者集団」。2つ目は、“超”先端にはやや及ばないが、精密機械などのハイテク関連企業である「専門技術深耕型中堅企業」。3つ目は、繊維業のような日本の伝統産業を基盤とする「周辺ノウハウ蓄積型中小企業」。そして4つ目が、熟練工の技能を活かした「熟練技術者集団型町工場」である。
さまざまな高度技術を持つ中小企業。だが…
以上のように、日本の中小企業は、最先端の技術から非常に繊細な作業を行う技術に至るまで、実に幅広いジャンルの技術を備えているのだ。しかしながら、これらの卓越した技術は機械部品の一部にのみ使われることがほとんどであるため、人々の目に触れる機会が少なく、企業自体もあまり知られていないのが実情である。