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青森県発”世界一の豆腐屋”「太子食品工業」

世界一の中小企業はもちろん工業分野に限らない。青森県三戸郡にある太子食品工業は、年商160億円を稼ぐ“世界一の豆腐屋”だ。もととなったのは、1940年に創業した納豆製造会社である。納豆だけでは飽き足らなかった創業者は、アイスクリームや豆腐など、事業とその販路を拡大して行った。そしてある時、思わぬ転機が訪れる。同社の豆腐を、全国規模で展開する大手スーパーへ納入することが決まったのだ。しかし、豆腐は日持ちが悪い。それにもかかわらず、スーパー側はその日作った豆腐を朝のうちに納品することを要求してきた。そこで同社は「保存が効き、味も変わらない豆腐」を開発したのである。

長期保存可能。しかも、味が落ちない豆腐を開発

以前から太子食品工業の研究・開発グループは、豆腐はもちろん、原料である大豆の研究を進めていたが、それが功を成したのだ。さまざまな研究の成果として、1~2週間経過しても腐らず、おいしさも維持できる豆腐が完成した。豆腐のように、2000年以上の歴史を持つ食品であっても、新製品が生まれる可能性はまだまだ眠っているのだ。