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従来の常識を覆す電子プロープを開発した「スタック電子」

高周波関連の電子計測器や伝送機器の部品を手掛けるスタック電子は、オシロスコープの核となる“電圧プロープ”市場で圧倒的なシェアを持つメーカーだ。オシロスコープ用電子プロープに関して言えば、国内ほぼ100%のシェアを持ち、世界的に見てもトップメーカーと言えるだろう。同社の電子プロープが優れているのは、オシロスコープの使用中、検査対象の回路に障害を与えない、という点だ。機器類の検査は、機器の稼働を停止して行うのが一般的。しかしそれでは作業全体に影響が出てしまう。そんな常識を打ち破るスタック電子の電子プロープは、非常に画期的な発明だったのだ。

「下請けにはならない」その強い意志が原動力に

スタック電子の大きな特徴は、自社を開発型企業と位置付けている点にある。実際、100人いる社員の多くが、研究開発に携わっている。さらに、上場企業に対する自社ブランド製品の直販比率が8割を超えているのもポイントだ。さまざまな苦難を乗り越え、同社が大手と対等に渡り合えるようになったのは、「下請けになるために会社を興したのではない」という強い意志を持っていたからだろう。