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日韓W杯公式試合球に携わった広島の「モルテン」

スポーツ分野においても、日本の中小企業が大いに活躍している。2002年、日韓共同で開催されたサッカーW杯。W杯公式試合球の国内独占販売を行ったのは、広島市のモルテンだ。同社はサッカー以外にも、バレーやバスケットなど、競技用ボールメーカーとしての認知度が高い。国内においてはもちろんトップクラスのシェアを誇っており、バスケットボールに至っては世界トップレベルのシェアを獲得している。今でこそ、競技用ボールメーカーとしての名が高いモルテンだが、創業当初は軍隊用のゴム用品を生産していた。

モルテンが躍進した、3つの秘訣とは?

軍需用品から競技用ボール等の生産に転じ、今では世界に名を轟かせるモルテンだが、その躍進には秘訣があった。1つ目は、「広島で最も労働条件の良かったマツダと同一水準以上の労働条件を獲得する」ことを原動力に、競技用ボール事業を拡大したこと。2つ目は、「社員の提案に積極的に応じる社風」を重視したこと。そして3つ目は、どこよりも早く世界展開を進めたことだ。