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高級針で知られる「オルガン針」
ミシン針で最先端を行くオルガン針。しかし、その道のりは決して単調なものではない。数年前まで縫製針市場を独占していたのは、アメリカ、ドイツのメーカーとオルガン針であった。しかし、中国をはじめとするアジア各国のメーカーの台頭により、状況は一変する。品質の高さが求められない一部のミシン針ならば、大量生産・大量販売が可能であり、アジア諸国の安い人件費が武器になるのだ。しかも、アジア各国のメーカーの品質も徐々に向上している。同じ土俵で競っていては、いずれ先が見えてしまう。そこで、オルガン針は妙手を打った。
アジア諸メーカーの追い上げを受けたオルガン針は…
オルガン針は要求される技術度別に生産拠点を分けたのだ。高度な技術が要求される分野は国内に留め、そうでないタイプの針の製造はベトナムへ移した。その上で、海外メーカーには真似できない、1/100ミリクラスの微細な針の技術を磨き上げたのだ。