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粉体製造の最先端「奈良機械製作所」

われわれにとって、小麦やセメントといった“粉”の存在は非常に大きい。粉が無ければ生活自体が成り立たない。これまで、われわれ人類は粉を作るさまざまな技術を発展させてきたが、粉体製造用機械メーカーのトップを走る奈良機械製作所はその極みとも呼べるだろう。粉はプラスチックの製造や粉体金属など、工業製品にも欠かせない存在となっているが、同社が手掛ける粉体製造機は、ナノ単位に近い超微粒粉を作れることが最大の強みなのだ。

世界初のカラーコピー機向け粉体製造器を開発

例えば、コピー機の塗料に含まれる黒鉛は、奈良機械製作所が開発した粉砕機によって作られている。粉体を作るには多くの複雑な工程が必要とされるが、大きさ1/1000ミリ以下、しかも均一な粉体を製造することは困難の極みであった。このような厳しい条件をいち早くクリアし、カラーコピー機用の微細な混合粉体を作る機械を世界で初めて完成させたのが、奈良機械製作所だ。